#14「色つきのシャボン玉って作れないんですか?」
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シャボン玉に絵の具を混ぜてみると・・・
平林:シャボン玉といえば「透明」というイメージがありますよね? そこで、今回は、「色つきのシャボン玉は作れるのか?」ということをテーマにしてみましょう!
加藤:シャボン玉って洗剤などで作るじゃないですか。その洗剤を溶かしたシャボン液に、インクで色をつければ良さそうな気がします。
平林:なるほど! シャボン液に色を付けると、確かに色づいたシャボン玉ができそうな気がしますね。
加藤:蛍光インクとか、絵の具を溶かすのはどうでしょう?
平林:さて、その「シャボン液に絵具を混ぜて吹いた実験」の映像があるので眺めてみましょうか。
平林:青いドロドロの液体をシャボン玉で吹いています。
加藤:これは青いインクですか?
平林:青い絵の具を溶かしたものですね。
加藤:下の方は青くなっているけど、上はあんまり・・・
平林:そう、一番下の部分だけ青くなっていますが、それ以外は普通の透明なシャボン玉にしか見えないようですね。
加藤:絵の具を混ぜても、シャボン玉は色がつかないんですか・・・。なんでだろう?
シャボン玉の薄さってどれくらい?
平林:その理由は、シャボン玉は色がつくには「薄すぎる」ということなんです。一体、シャボン玉の厚みってどのくらいあると思いますか?
加藤:どのくらいでしょう? 0.1ミリとか?
平林:いえいえ、もっと薄いです。答えは、そのさらに100分の1の0.001ミリくらいしかないんです。ためしに、実際にシャボン玉を吹いて確かめてみましょう。そして、シャボン玉の色をよーく見て下さいね。
※シャボン玉を吹く実験を開始
加藤:シャボン玉を吹いた瞬間には、カラフルな色がついていましたね!?
平林:そんな風にカラフルな色がついて見えたということは、光の干渉のせいです。
ということは、シャボン玉は、光が干渉する程度の長さということですから、1μmより少し厚いくらいの厚みだとわかるんですね。
1μm(ミクロン)とは・・・
1mm(ミリ・メートル)の1000分の1 。目に見える光の波長はそれより少し短い0.4μm~0.6μm程度。
加藤:(浮いているシャボン玉を指差し)あれ?これなんかは、てっぺんに穴があいているみたいに完全に透明になっていますね!
平林:はい、それは、シャボン玉の厚さが光の波長以下の厚みになった部分ですね。ということは、シャボン玉の厚みは、せいぜい1μm(1000分の1ミリ)から0.10ミクロン(1万分の1ミリ)くらいの厚みしかないということなんです。
加藤:シャボン玉って、そんなに薄かったんですね!
平林:はい、髪の毛の太さが70μmくらいですから、髪の毛の太さのさらに数十分の一くらいの薄さしかないんですよ。すると、そのくらいの薄さしかない場合には、絵の具をシャボン液に溶かしたくらいでは、絵の具の色に染まっているようには見えないんですね。